こだわらず、今こそ前へ――薬師寺・大谷徹奘さん法話

2020年11月30日 | 誰でも

 物事には時と場合があります。今こそ、こだわらずに一歩前へ――。

 「お写経勧進」を提唱した高田好胤(こういん)和上以来、『薬師寺のお坊さんは話が上手』と世間で評価され、僧侶もそれに恥じぬよう日々研鑽(けんさん)を積み、境内では参拝者に自由に法話を聞いていただける機会を設けています。また、薬師寺では毎月8日、東京別院では毎月12日の住職の法話をはじめ、多くの法話会が開かれています。

 しかし、新型コロナウイルス感染拡大とともに、「法話会は三密」という印象が強まってしまい、3月から10月まですべて中止に。11月から再開したものの、とどまることを知らない感染拡大により、再び中止することも視野に入れ、綱渡りのような状態で行っています。

 そのような中、薬師寺では読売新聞社とともに開催している「薬師寺まほろば塾」をオンラインで開催することを決定しました。この塾は松下幸之助氏からの要請を受け、昭和46年(1971年)に「日本まほろばの会」として高田和上が創始しました。一時期中断があったものの、その精神を受け継ぎ、歴代の薬師寺管主が塾長に就任。毎回多彩なゲスト講師を招いた「学びの場」として、例年奈良で10回、東京で4回、ほかに全国3か所で開塾していました。しかし、法話会と同様に中止を余儀なくされてしまいました。

 直後に、役員や講師、さらには参加者から「今こそ学びの場の提供が大切な時ではありませんか」とのご提案を受けました。これまで「講師の生の声で学んでいただきたい」との精神で臨んでいましたが、物事には時と場合がありますので、こだわりを捨て、前へ進むことと致しました。

 そこで11月15日に、ウォーキング指導者のデューク更家氏にゲスト講師をお願いし、収録しました。これは自粛生活による運動不足の解消と健康を願ってのことです。その際、デューク氏は「私も直接指導が基本でしたが、オンラインで指導の仕方を学んでいる最中です」と、私たちと同じように模索されていることを吐露してくださいました。

 間違いなく多くの方が「ウィズコロナ」をどのように生き抜けば良いかに、大変苦心されていることと思います。困難の中にある皆様に、お寺の活動もまた、葛藤とともに歩を進めている現状をお知らせすることで、励ましにつながればと願い、紹介致しました。

合掌

(薬師寺執事長、大谷徹奘)

◇◇◇

※「薬師寺まほろば塾」のオンライン講座に関しては、塾のホームページでご確認ください。

写真=薬師寺特別法話会場での「まほろば塾恩アイン」の撮影風景(正面右がデューク更家氏、左が大谷執事長)=薬師寺提供

ご感想はこちらから(会員ログイン後、入力フォームにご記入ください)

⇒これまでの「薬師寺 大谷徹奘さん法話」はこちらから

PR

  • 記念日の新聞
  • すくすく新聞
  • OYS WEBSTORE
  • 学ント
  • 休暇村
  • 大阪よみうり文化センター
  • 大阪読売サービス