今回のテーマ「スマートシニア」

2017年10月03日 | LIFE

 最近、街や電車の中でスマートフォンを操作する高齢者を見かけることが多くなりました。総務省の「平成28年通信利用動向調査」によると、年代別のインターネット利用率は60代が75.7%、70代が53.6%、80代は23.4%と、この10年間で急上昇しています。ネットとスマホやタブレット端末などを駆使して情報を集め、旅行やレジャーに出かけたり、通信販売で商品を購入したり。ICT(情報通信技術)を使いこなす「スマートシニア」が増えています。一方で、「ネットが苦手」「使い方がわからない」と、敬遠する人も少なくありません。

 今回は、9月15日に芦屋市の谷崎潤一郎記念館で催された「秋の特別展内覧会」に参加したわいず会員の方にお話をうかがいました。

 内覧会には23人が参加されました。同館学芸員の永井敦子さんから文豪・谷崎潤一郎の作品とその背景について講義を受けた後、翌16日から始まった「春琴抄 ~〈虚〉と〈実〉の迷宮(ラビリンス)」の展示を巡りながら、詳しく説明を受けていました。

 

場をわきまえて「スマート」に

 参加者の一人、兵庫県芦屋市の今井勲さん(72)にスマートフォンやタブレット端末などの利用について話を聞きました。25年ほど前、仕事でパソコンを使い始めたという今井さんは、今も毎日、自宅でパソコンに触っています。友人らとメールのやり取りをしたり、ネット通販を利用したり。「インターネットは便利」だと言い、ニュースのチェックも欠かしません。気になるニュースがあれば、新聞を読んだり、テレビを見たりするそうです。そんなネットユーザーの今井さんですが、「パソコンで用が足りるので、スマホは使っていません」ときっぱり。会社に勤めていた時から「時間に追われている気がして、そもそも携帯電話が好きではなかった」と言います。最近、電車の中でスマホを操作する人が増えたことには、「電車内で化粧をする女性やパンやお菓子を食べる学生と同じで、公と私の区別がつけられずに、人前で私的な行為をしているように映ります。周りが見えていない感じで、不愉快とまではいかないけど、場をわきまえてほしい」と苦言を呈しています。

 

電車では景色を楽しみたい

 同県西宮市の北村文子さん(59)は、携帯とスマホを両方持ち、使い分けているそうです。ネットのサイトを見たくて、3、4年前からスマホを使い始めました。自宅にパソコンはありますが、スマホの方が持ち歩けて便利だといいます。ふとした時に浮かんだ疑問や地図をその場で検索する時などに使用。ただ、電車の中では使わないと決めているそうです。「どこでも、というのは良くないと感じるからです。電車の中でスマホをしている人を見かけると、せっかく景色が見えるのに、もったいないなあと思います」と北村さん。自分の中で、どういう時にどういう風に使うか、ルールを決めているそうです。

 

タブレットを経てスマホへ ボケ防止にも

 スマホを使い始めて数か月という神戸市西区の田中加津子さん(69)は、常時スマホを持ち歩き、フル活用している一人です。2年前、スマホを購入しようと販売店を訪れると、店員からタブレットを勧められたようで、「まだ無理だと、年寄り扱いされたみたいで、悔しかった」と打ち明けます。2年間、タブレットを使いこなし、5月末に念願のスマホを手にしました。今では、目的地の地図を調べたり、バスの時間を検索したりして移動中も活用しています。「スピードの時代。知りたいと思った時に、すぐに情報が取れるのは、時間のロスがなくていいですよね。後で、と思ったら、情報なんてどうでもよくなりますから」と、便利さにほれ込んでいる様子。「撮った写真をスマホの中でアルバムに整理しているんですよ」と、見せてくれました。動画は見ないと決めているそうですが、「脳が刺激されてボケの防止にもなる。お年寄りにはお勧め。使わないのはもったいないですよ。スマホを使いこなせば人生が広がります」と北村さん。もっと使いこなしたいと、意欲的です。

 


わいず会員のみなさまの「スマートシニア」についてご意見をお待ちしています。

 

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