色と出会って ②

2017年01月31日 | TOPICS

■ 参加者のテーブルに用意されたのは、色鉛筆(24色)、鉛筆B、赤色ボールペン、 消しゴム、砂消しゴム、カッター、ポストカード、トレーシングペーパー。

 色鉛筆は画材メーカー「ホルベイン工業」(大阪市中央区)から提供いただいた同社の製品。発色がとても優れているのが特徴だそうです。艶やかに並んださまは機能美すら感じられます。子供の頃、文房具店のガラスケースの中で燦然と輝いていた色鉛筆セットにあこがれた体験を思い出す人もいるのでは。ちなみにこの製品は1本230円。24色セットで5500円です。参加者から「えっー!」と驚きの声。

■ 「塗り絵とどう違うか」

 色えんぴつペイントアートでは、デッサンが苦手な人は、写真や絵などをトレーシングペーパーで写し取って、そこに色を塗っていきます。今回の体験教室も、きのした先生が描いたかぼちゃの絵をトレースし、色をつけていくとい手法をとっています。

 「それでは塗り絵だ」

 そう思う人もいるかもしれません。

 ただ、色えんぴつペイントアートでは、輪郭線は最終的になくし、色の面だけで作品を成り立たせます。

 きのした先生は「塗り絵は平面的な世界。色の面で作品を作ることによって、立体的な絵画の世界になるんです。この面作りが結構大変で、今回はこれを練習してもらいます」と説明します。

 

■ トレーシングペーパーでは、鉛筆でアウトラインをなぞり、裏返しにしてB4もしくはHBの鉛筆でアウトライン周辺をハッチングします。それを、また裏返して、ポストカードなどの紙の上に乗せ、赤ボールペンでアウトラインをなぞると転写できます。

 きのした先生は「形はゆがんでも構いません。ゆがんだ方が味のあるかぼちゃになります。逆に緊張していると、堅いカボチャになってしまいます」と言います。

 

■ 「生地作り3本」

 アウトラインを転写したら、ようやく色鉛筆の登場です。たくさんある中からどの色を選ぶか、そこにその人の個性が現れます。色えんぴつペイントアートでは、一つの色を塗るのに、最低でも3色を重ねて深みを出します。このことを「生地作り3本」と言うんだそう。この3色は「濃い」「普通」「薄い」で選びます。緑なら、たとえば「深緑」「緑」「黄色」というように同系色で選ぶのが、無難で失敗がなさげですが、きのした先生は「たとえばそこに赤系統の色を入れたりして、冒険もしてほしい」と話します。

 言い忘れましたが、色鉛筆はカッターで削ります。芯の部分1センチ、木の地肌の部分3センチが理想的。こうしておけば、色鉛筆を寝かせて塗るときにも側面が紙にあたらずに済みます。

 

■ 「強中弱の筆圧を知る」

 1本の色鉛筆で塗るときも、強中弱の3つの筆圧があります。

 隙間がなく、紙の凹凸がないのが強の筆圧。色鉛筆の筋も見えないように。紙の凹凸が出ていたら、練り込むようにぬります。何回も繰り返し塗って、こてこてにして光沢感を出します。

 中の筆圧は色鉛筆の側面を使います、ちょっと寝かせる。15度ぐらい。横に倒して、面の線にし、塗っていく。隙間はあけない。紙の凹凸は残します。

 弱はさらに筆圧を弱め、ふぁーっと色が紙肌についている程度に。

 きのした先生は「1本の色鉛筆でも筆圧のコントロールによってまったく違う面ができることを実感して」と話します。

 

 

■ 「クロスハッチングで生地作り」

 ここから実際にかぼちゃに色をつけていきます。クロスハッチングの手法が基本。ハッチングとは線で表現するという意味ですが、色えんぴつペイントアートでは、線を密着させて面にしていきます。上から下に、上から下にと、線を隣り合わせてひいていき、隙間ができないようにします。この際、上から下に線を引いたときに、下から上へと色鉛筆を返さないことが大切です。あくまでも一定方向に線を繰り返しひくことで、線を濃くだしていきます。クロスハッチングは水平、垂直に線をひいていき、色の面を作って生地にします。絵画の下絵のような状態ができあがります。

 「輪郭をはみ出た色も無駄にしないで、それを延ばして背景色にしてしまいましょう」ときのした先生。

■ 「ぐるぐるハッチングで味を出す」

 ぐるぐるハッチングはきのした先生の造語です。ぐるぐると円をいくつも描くようにして色を塗っていきます。クロスハッチングの上にこのぐるぐるハッチングを重ね、色の重厚感を出していきます。クロスハッチングのほかにも、「出戻りハッチング」や「生き生き線」など、きのした先生独自の手法がいくつもあるのですが、今回は省略。

■ 「足し算と引き算で立体感をつける」

 色を重ね、重厚な雰囲気のかぼちゃができあがりました。ここからは、色鉛筆ではなく消しゴムが主力となります。色を足し算して作ったかぼちゃ。そこに消しゴムで引き算をすることで、作品に立体感がでてくるのです。光が当たって明るいところは、消しゴムで色をこすって薄くしていく。消しゴムで軽く消すところ、砂消しでさらに深く削るところ、こういう作業を加えて、明暗が加わっていきます。「練り消し」という柔らかい消しゴムでとんとんと淡く消したり、カッターでばっさりと消す場合もあるそうです。

 「ほらほら、光が当たってきましたよ」

 消しゴムを使うきのした先生の声が会場に響きます。

 

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